絵本について 3

今日は北海道の初夏を思わせる1日でしたね。

爽やかな風が心地よかったです。

園での様子をお伝え出来ないので、絵本についてお話させてもらっていますが。

今日で3回目。

今日は、私が子どもの時にとても印象に残っている絵本を紹介します。

とても昭和レトロな本ですが、私の家にあったこのシリーズは私に絵本の楽しさを教えてくれました。

日本の話から世界の話、伝記や神話まで幅広く簡単に紹介してくれています。

その中にフランスの「ガラスちゃん」というお話がありました。

ガラスちゃんはガラスで出来た女の子。

とても心が美しく、歌声も透きとおっていました。

ガラスちゃんはお誕生日にお父さんからプレゼントに金貨をもらいます。

嬉しくて嬉しくて持って歩いている間に、ガラスちゃんは金貨を無くしてしまいました。

元気がない様子を心配した近所のおばあさんやお母さんに聞かれましたが、

ガラスちゃんは本当の事を言えません。

ガラスちゃんは生まれて初めて嘘をついてしまいました。

そして、その度にガラスちゃんの体から「ピリピリ、ピシリ!」という音が聞こえてきます。

ガラスちゃんが初めてついた嘘。そのためにガラスちゃんの心は壊れてしまったのです。

ガラスちゃんは壊れてしまいました。

お父さんとお母さんは、粉々になったガラスちゃんを一つ残らず集め、お医者さんに直してもらうよう頼みます。

ガラスちゃんは元の姿には戻りましたが、心を直すことはできませんでした。

ただ、1年に一度の誕生日の日だけ走ったり、歌ったりすることが出来ました。

そして、誕生日が終わるとまた1年、じっと座っているのでした。

幼心にこのお話はとても印象的で、その後出会ったことはありません。

たった一つの小さな嘘。その嘘でも割れるほどの、ガラスちゃんの透きとおった心の方が

印象付けられます。

誕生日だけ甦るというキリストの復活にも似た結末となっています。

お子さまはどんな本が好きですか?

そして、保護者の皆様はどのような本に出会われてきましたか?